沿革

設立の経緯

昭和27年、当時王子製紙苫小牧工場長の早川昇は北海道柔道連盟の会長であった。
昭和29年北海道で開催される第9回国民体育大会の柔道競技を苫小牧に招致する計画をたてたが、苫小牧にはその受皿となる体育協会がなく、急遽設立することになった。

西田信一に会長を依頼し事務局長には友成真七(若草小学校校長)が任命された。加盟競技団体は柔道、排球、剣道、弓道、陸上、スケート、軟式野球、軟式庭球、卓球の9団体であった。

翌28年、苫小牧体育協会は北海道体育協会に加盟し、市、柔道連盟、体協の3者は柔道競技の招致に成功した。
国体の会場には当時市内で一番新しい若草小学校が使用され、体育館の館内及び北側、南側屋外に観客席を特設し、市民の関心は高く、大会も成功裏に終了した。

体協の設立目的は国体の招致に重点がおかれていたが、大会終了後も組織はそのまま存続させ、市助成金を受けて加盟団体への助成等を行なった。

財団法人苫小牧市体育協会設立趣意書

苫小牧市は、昭和23年に市制が施行されて以来、産業基盤の開発や港湾の整備により企業の進出も著しく、道内における最大の物流基地として、ますます発展が期待されています。また、苫小牧市は、スポーツを通じて健康でたくましい心と体をつくり、豊かで明るい都市を築くため、昭和41年に全国に先駆けて「スポーツ都市宣言」を行い、市民のスポーツ活動を積極的に奨励、推進してきました。

苫小牧体育協会は、昭和27年に設立され、各種競技の普及振興や競技力の向上に努めるとともに、「スポーツ都市宣言」の目標とする「市民皆スポーツ」の普及にも中心的立場で取り組み、現在は31団体、約1万8千人を統括する組織として広くスポーツの振興を目指した事業を実施しております。

しかし、近年の社会環境や生活態様の急速な変化に伴い、健康で明るい生活を求める市民要望が高まる中で、スポーツに対するニーズも多様化、高度化し、また、週休2日制の実施による余暇時間の増加から市民の自主的なスポーツ活動も活発化し、「市民皆スポーツ」を更に促進する体制づくりが求められるようになりました。

このような状況の中で、これらの要請にこたえるとともにスケートを始めとする各種競技の底辺を拡大し競技力の向上を図るため、数年前から体育協会を法人とすることを計画し、多くの市民の協力を得ながら基金の造成を進めてきましたが、ここに苫小牧市と苫小牧体育協会が基本財産として合わせて6,291万円を寄附し、市民各層の参画を得て財団法人苫小牧市体育協会を設立しました。苫小牧市におけるスポーツの普及振興のために必要な事業を行い、もって市民の健康・体力の増進と広く北海道におけるスポーツの振興に寄与しようとするものであります。

  • 平成4年10月15日
  • 財団法人苫小牧市体育協会
  • 設立代表者 木下克彦

名称変更の経緯

本会は、昭和27年(1952年)に苫小牧体育協会を設立して以来、今年で66年の歴史を有し、その名称には一貫して「体育」を使用していた。当時の「体育」という言葉は、身体教育を含む広義的な解釈が一般的であり「スポーツ」はその中の一領域に含まれていると考えられていたからである。

しかし、昭和39年(1964年)にアジアで初めて開催された東京オリンピック以降「スポーツ」が広く人々や社会に浸透し、発展したことにより今では「スポーツ」は競技として行うものだけでなく、健康維持のための運動や、古来より人々に親しまれてきた伝統的なスポーツ、さらには、新たなルールやスタイルで行うニュースポーツ、e-sportsなども含め、体育や身体活動の概念を含むものと認識されるようになっている。

そのような中、日本体育協会及び北海道体育協会は人々のスポーツに対するニーズが多様化し、地域に根ざすスポーツ活動の重要性が増し、加盟団体をはじめとするスポーツ関係団体とともにスポーツのより一層の発展に向けた取組みが求められている中でスポーツという文化を後世に継承していくため、体育の概念を含んでいる広義のスポーツという言葉をもって、活動に取り組んでいくという意思を示すため名称を変更することとなった。

また、国や北海道、苫小牧市における「体育」、「スポーツ」の捉え方も変遷を見せている。平成23年に、「スポーツ」を通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとした基本理念のもと、「スポーツ基本法」が制定され、その翌年にはスポーツ基本法の理念の実現のため、「スポーツ基本計画」(平成24年3月)を策定している。さらに平成27年スポーツ基本計画を推進していく組織として「スポーツ庁」が文部科学省の外局として発足している。

北海道においては、平成20年に「第二次北海道スポーツ振興計画」を策定し、平成24年には北海道庁にスポーツ行政が一元化され、スポーツ基本法の制定とスポーツ基本計画の策定を受け、平成25年に「北海道スポーツ推進計画」が策定された。苫小牧市では昭和41年に全国に先駆けて「スポーツ都市宣言」を行い、スポーツを通じたまちづくりに取り組んでおり、平成28年9月に「スポーツ都市宣言」50周年という節目を迎え、市民を対象とした運動とスポーツ活動の実態調査を行い、苫小牧市スポーツ推進計画が策定された。

そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え「スポーツ」を取り巻く環境が大きく変化しており、勝利を勝ち取るために凌ぎを削る競技スポーツに加えて、勝敗に拘らず誰もが楽しめる生涯スポーツの普及や、ニュースポーツ、e-sportsの台頭、さらに障がい者スポーツの隆盛、少子高齢化そして人口減少などの社会環境が変化する中でスポーツに対する市民の関心が高まっている状況にある。

本会の創立当初の加盟団体は、競技団体が9団体であったが、現在では競技団体36団体が加盟している。その競技団体の中には、当時の「体育」の捉え方では、含むことができなかったものもあるかもしれない。しかし現在ではスポーツとして、人々の生活に浸透している。このような情勢を鑑み、本会としては、定款に定める「苫小牧市のスポーツの普及振興のために必要な事業を行い、もって市民の健康・体力の増進に寄与することを目的とする。」を目的に事業を一層進めて行く上で、「体育」では包括することのできないスポーツ・運動にも目を向けて、幅広く事業を展開していく意思を強く示していくとともに、先人の功績を次代に引き継ぎ新たな歴史を築くため、2020年4月1日より「苫小牧市スポーツ協会」と名称を変更するものである。

組織概要

名称
公益財団法人 苫小牧市スポーツ協会
所在地
〒053-0021
北海道苫小牧市若草町2丁目4番1号
nepiaアイスアリーナ内
連絡先
TEL:0144-37-7100 
FAX:0144-37-7103
設立
法人化:平成4年11月1日 
創設:昭和27年6月
代表者
桑村 文昭
役員・評議員
理事:10以上14名以内 
監事:2名以内 
評議員:13以上17名以内
活動目的
苫小牧市におけるスポーツの普及振興のために必要な事業を行うとともに、苫小牧市の設置する体育施設の管理運営に関する事業を行い、もって市民の健康・体力の増進と広く北海道におけるスポーツの振興に寄与する。
事業内容
  • スポーツに関する大会、教室、講習会、その他の催しの開催及び他の団体等の行うこれらの催しへの協力
  • 市民スポーツに関する指導者の養成、指導者バンクの設置及び地域のスポーツサークル等の要請に応じた指導者の派遣
  • 競技スポーツに関する指導者の養成及び競技力の向上
  • スポーツに関する全道的、全国的又は国際規模の大会への参加奨励
  • スポーツ少年団の育成
  • スポーツに関して功績のあった者への表彰
  • 苫小牧市から指定を受けた体育施設の管理運営
  • その他この法人の目的を達成するために必要な事業
基本財産
8,466万円

組織図

苫小牧市スポーツ協会 組織図

ディスクロージャー

ガバナンスコード

スポーツ団体ガバナンスコードについて

公益財団法人苫小牧市スポーツ協会は、スポーツ団体として適正な組織運営等を⾏うため、スポーツ庁が策定した「スポーツ団体ガバナンスコード (一般スポーツ団体向け)」の遵守状況について、自己説明・公表に取り組みます。

参考:
スポーツ団体ガバナンスコードの詳細・全文はこちら
スポーツ団体ガバナンスコード(一般スポーツ団体向け)の詳細はこちら

自己説明・公表

セルフチェックシート